絶賛不定期連載中
思いつくまま気のままに。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 スポンサー広告
その少女は今にも暗闇に消え入りそうなほどに、頼りなげだった。
あたりをキョロキョロと見回し、足取りもフラフラとしている。
私には気付いていないようだ。


「ねえ、何しに来たの?」


まるで目覚まし時計でたたき起こされたかのような動きだ。
両肩をビクっと跳ね上がらせこちらを向いた。
金網の外側にいる私を見て驚きの表情を見せる。


「ちょっとこっち来なよ」
「え…だって、そこは…」


まあ、そりゃそうだわな。
半生半死のこの場所はまともな人間の来る様な場所じゃないし。
足を暗闇に投げ出しブラブラさせたまま私はまた真っ直ぐに向きなおした。
ヒタヒタという足音が聞こえる。
そうか裸足だったんだな、と私は思った。
彼女が裸足ということに疑問は持たなかった。
なぜなら私も裸足だったからだ。


目をつぶって色々なことを考えていた。
彼氏のことやこれからの家族のこと。
悲しんでくれるのかな、そんなことを思いながら、私は今日何も食べていないことを思い出す。
グゥ、空腹を意識した途端に腹の虫が目を覚ました。
何か食いてえなぁ、そう思った矢先、私の目の前にキットカットが現れた。
「とうとうか…」私は空腹のあまりに人間の限界に達してしまったのだ。


「とうとう、でも無いと思います」


少女が私の隣に立っていた。
彼女の瞳、それは真っ暗な夜の海に似ていた。
スポンサーサイト
【2005/07/13 21:02】 物語 | トラックバック(0) | コメント(0)













管理者にだけ表示を許可する

トラックバックURL
→http://dec311.blog13.fc2.com/tb.php/11-7b62dfc7

PROFILE

dec311
  • Author:dec311
  • FC2ブログへようこそ!
  • RSS1.0
  • 04 | 2017/05 | 06
    S M T W T F S
    - 1 2 3 4 5 6
    7 8 9 10 11 12 13
    14 15 16 17 18 19 20
    21 22 23 24 25 26 27
    28 29 30 31 - - -

    RECENT ENTRIES

    RECENT COMMENTS

  • dec311(07/24)
  • (07/20)
  • ディープ(07/09)
  • SHOEI30XP(07/07)
  • dec311(06/30)
  • RECENT TRACKBACKS

    ARCHIVES

    CATEGORY

    LINKS

    SEARCH

    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。