絶賛不定期連載中
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マジで死ぬところだった。
おでこの辺りに汗が滲んでいるのが、風を感じて分かる。
もし今ココから落ちていたら。
そう考えるだけで背筋がゾワっとする。


あれ?私、何しに来たんだっけ?
そうだ、死にに来たんだ。もう、何やってるんだ私は。
空中に浮いてる右手で頭をコツン、と叩いた。
もちろん舌をちょっと出しながら可愛く、だ。


地に着いていない右足で空中を少しだけかき回してみる。
風の強さと冷たさでココが意外に高いところだということを感じさせる。
今確実に生きているのは左半身だけ。右半身は真っ黒な手がガッチリ掴んで離さない。


「やべえ、さみいな」


そう呟くと私は座ることにした。
別に死ぬことに対する恐怖感が生まれて怖気づいたワケではない。
ただ、高いところが意外に恐かっただけだ。
いわゆるところの高所恐怖症ってヤツなんだ、私は。
コンクリートがむき出しの縁を軽くて手で払い、ぺたりと座った。
もちろん足は投げ出して。


足をブラブラさせていると何だか気持ちよくなってきた。
自然と歌が口から漏れてくる。
これも口癖同様、無意識のうちに出るから困る。
この前だって彼とのSEX中に…って嫌なことを思い出してしまったわ。


いつの間にか声は相当大きくなっていた。普通に歌う声量ではない。
たぶん薄い壁のアパートだったら、隣の部屋からオヤジが怒鳴り込んでくるだろう音量だ。
何曲目か分からないけれど、私の十八番である昔のアニメソングが始まった。
私はもうノリノリでこれからのサビに向けて気持ちはドンドン高ぶっていった。


「…ジンガァァァアァアア、ズエェェェェ…」


ガチャ。
邪魔された。無粋なドアを開ける雑音に。
誰だ私の水木節を邪魔するやつは!
思い切りドアの方向をにらみ付けた。それはもう最高な睨みで。


ドアの近くには女の子が立っていた。
泣いてるのかな、少しだけ肩が上下している。
風が吹くたびセミロングの髪の毛がなびく。
姿を見る限り私より5歳くらい下かな。だとすると17歳か。いいなぁ。


不意に一際強い風が吹いた。
女の子は顔を上げる。空を見上げる。こっちを見る。


「やべ、かわいいじゃん」


それが女の子の第一印象だった。
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【2005/07/04 21:39】 物語 | トラックバック(0) | コメント(0)













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